アナと雪の女王(字幕) 感想

14/03/28に見に行きました。

正直はじめは見る気あまり無かったです。CM見ても、おお…すごい…くらいで。
ディズニー映画って基本そこまで外れないと言うか、有名どころしか見ないからかもですがそこまでつまらなかったってことは無かったんですよね。だから面白いんだろうなとは思っても、まあそらディズニーだし…みたいな感じで中々腰が上がらなかった(意味わからんとは思いますが)のです。
でもニコニコで吹き替え用のLet it go を試聴して何これすごい!松たか子すごい!!ってなりまして、急に見たくなりました(本当に意味わからんと思いますが)
そして吹き替え見るなら比較として字幕も見ときたいなあ…と思ったので字幕版アナと雪の女王、見てきたわけです。

前情報としてTwitterでは、かなり良い作品ということで持ち上がっていました。
今までディズニー映画で愛と言えば恋人同士の愛が1番、みたいな感じだったけどこの映画では姉妹の愛を綺麗に描いている。と

少し期待しながら見に行きました。




ここからはガッツリネタバレ注意!



結果として言えば中々良かったです。音楽、映像の綺麗さはさすがディズニー映画でした。

今回はキャラクターごとの感想を書いて行きたいと思います。

  • アナとエルサについて
アナとエルサの姉妹愛が本当に丁寧に描かれており、2人のキャラクターどちらとも魅力的でした。
小さい頃から魔法の力に悩まされ、妹に怪我をさせてしまったことが原因で人と関わることを恐れひきこもりがちなエルサ
姉の魔法の記憶を消され、理由もわからず姉や周りから長い間疎外されてしまい、ずっと外の世界の憧れを強く抱くアナ

駄目よ無理だわと消極的でネガティブな姉と、運命の人に会えるかも!楽しみ!と活発的でポジティブな妹という対極的な関係がキャラクターとして立っていて見やすかったですね。


歌は個人的にはアナの歌う「雪だるまつくろう」が一番好きです。
幼女アナちゃんの声が可愛くて、たまりません。

Do you want to build a snowman? 
(雪だるまつくろう?)

 It doesn’t have to be a snowman
(雪だるまじゃなくてもいいからさ)

特にここの歌詞が好きです。
「雪だるまつくろう?でもエルサが雪だるまいやって言うなら私別のものでもいいよ!なんでもいいの!エルサと遊べるなら!ねえだから遊ぼうよ!」
そんなアナの気持ちが読み取れる歌詞だからです。
幼いながらに仲良しのエルサと引き離されて寂しい気持ちが伝わってきます。

なのに吹き替え歌詞は
「雪だるまじゃなくてもいいから」は「大きな雪だるま」に変わってて、えーー…語呂合わせのため?それにしてもすごい意味合い変わって来るよ…ぐぬぬ…な気持ちです。

吹き替え版見に行った時、また英語歌詞との違いに気づけたらいいなと思います。

そして、ラストのアナがエルサの盾になりハンスから守るシーン。
従来のプリンセス映画ならおってくるクリストフを迎え入れキスをしハッピーエンド、だったのでしょう。しかし、氷漬けになりそうなアナが選んだのは、王子様ではなく自分の姉エルサ。
小さい頃からエルサと引き離されていたにも関わらず、アナは身を呈してエルサを守ります。
アナはどんな思いでエルサを守ったのか、エルサはどんな思いで氷漬けにされたアナを抱きしめたのか、考えただけで私は涙が止まりませんでした。

このストーリーの要「真実の愛」は、愛する王子とのキスだけではない、大きくいえば人を想う心、それが真実の愛なのだと、この映画を通して感じることができました。
アナとエルサのそんな想いあえる関係、素晴らしかったです。


  • ハンスについて
ストーリーの中で一番気になったのが、黒幕?だったハンスです。
私はアナとハンスがキスをしようとするシーンまで騙されてました…!
アナとハンスがお互い恋に落ちるシーンは、確かに会ってすぐ結婚なんて早すぎるだろ!と思いましたが、これがディズニークオリティかなーと(他のプリンセスの映画も割と恋仲になるの早い作品もあるし…)スルーしてまして、
エルサがアナとハンスの結婚に反対なのも、自分の力のことがありハンスを自分の城に住ませるなんて出来ない!ってことがあってだから…と納得してました。

しかしその後力が暴走し山に引きこもってしまったエルサを探している中で出会った氷売りのクリストフにその話をした時
「一日で?結婚??ありえないよ!」「そいつがどんなやつかもわからないのに!自分の鼻くそほじって食うやつだったらどうする??」という反応に、ですよねー!ディズニー映画だからとかじゃないですよねー!というホッとした気持ちともしやハンスは黒幕か…?という疑いが私の中で浮上しました。
アナは自分が姉を探すためハンスに自分の代わりに国を守って欲しいと頼みます。でも、実はアナがいない間に国がハンスに支配されてどうしようもない状態になってたりして…と不安になりながら見ていると画面が切り替わりハンスは…

エルサの魔法で冬が訪れ、寒さに震える国民のために輸出品の毛布をタダで配ってました。

良いやつだなハンス!!!

なんだよーやっぱりハンス良いやつじゃんアナとエルサの心配もしちゃってもー!
それからハンスはアナを乗せていた馬が帰ってきたのを見て、アナの救出を決断します。

エルサの城まで辿り着くと、着いてきていたウェーゼルトン公爵の部下がエルサは襲われ、そこでエルサは魔法で人を殺しかけます。我を失っているエルサや

「エルサ!モンスターになってはいけない!!」

とハンスは叫びエルサの暴走を抑えます。

良いやつだなハンス!!!!


エルサを守り、城まで連れて帰ったハンス。
牢屋にいれられ、手枷をさせられていることを訴えるエルサだが、ハンスは「君に人を殺させないためだ」と説明する。牢屋にいれるのはどうなのよって感じですがハンスの説明には納得しました。

今までのハンスを見てきて、アナもエルサのこともどちらも本当に心配していることが伝わってきて、疑う気もしなくなりました。
お茶目で優しくて、勇気があって、とまさにハンスは王子様と言うにふさわしいと思います。

アナが心を凍らされ真実の愛(キス)を求めたシーンでも、する直前まで

①キスをするが何も起こらない、2人ともまだ出会った日が浅過ぎたため、好きではあっても真実の愛にまでは届いてなかった。
②ハンスがキスをやめる、確かに君のことは好きだけど愛しているかと言われたら、まだ違う気がすると日和るハンス
③アナがキスをやめる、私、本当にハンスだけを愛しているのかな…とクリストフのことが頭をよぎる

くらいのパターンを考えて見守っていたのに…。ショックでした。
一緒に見た友人もアナのことを裏切るまでのハンスを見て、そこまで悪いやつではないんじゃないか?と言ってましたが

氷漬けになりそうなアナを見殺しにし、エルサに剣をふりかざしたハンス。

どうみても悪いやつです、弁護できません。

しかしそれでも前半と後半のギャップが大き過ぎて、いくらなんでも無理ありすぎじゃ?と思ったのですが、後日ハンスというキャラクターに関して面白い解釈を見つけました。

こちらのサイトは海外の記事を日本語に訳してくれたものです。
なるほどと思いました。ハンスは他人の感情を移す鏡である。ハンスというキャラクターはどこにもいない。
これなら矛盾にも納得できます。でも、同時に自分がないってどんな気持ちなんだろうと思いましたね。物語を進めて行く上で必要であったとは思いますが、脇役だけでなくハンス自身のことを知りたいと、私は思いました。

  • オラフについて
この映画のマスコットキャラクターである、オラフ。この子にも私は泣かされました。
オラフは夏に憧れる雪だるま。オラフの歌もそんな夏にあこがれる歌になっていました。
そんなオラフと出会ったアナとクリストフ。オラフは太陽の下にでると溶けてしまうことを知らないんだと2人は思います。
でも、そうではなかったのです。

ハンスに裏切られ、部屋で凍えそうになるアナの前に現れたオラフはアナのために暖炉に火をつけます。
「暖炉から離れて、溶けてしまう」と訴えるアナですが、
「大切な人のためなら溶けてもいい」「離れないよ、君を救う真実の愛を見つけるまでは」
と、アナのそばをけして離れようとはしませんでした。
オラフは自分が雪だるまであることも、暖かい場所にいれば溶けてしまうことも知っていたのだと、私は思いました。
それでも大切な人のためなら溶けても構わない、そんなオラフの健気さに泣けました。そう考えるとオラフの歌もなんだか、切なく感じてしまいますね。

ハンスに裏切られ、真実の愛とはなんなんだ、と悩むアナにオラフは
「愛とは自分より他人のために想うこと」だと、クリストフはアナのことを救おうとあんなにがんばってくれたじゃないかと言います。

オラフも同じじゃない!!もうオラフとキスしなさいよ!!!もう!!!

と心の中で叫びました。
ラスト、オラフは溶けてお別れとかなってしまうかなって思ったんですが、エルサの魔法で夏でも溶けることがなくなりました。本当に良かったです。

  • クリストフについて
友達がトナカイのスヴェンやトロールたちとしか友達がいないクリストフ。
スヴェンと一人二役でおしゃべりするなどちょっと痛い子なシーンも多かったですが、優しくて勇敢な男の子でした。(と言うことしか話すことがないのですがクリストフくん、好きですよ?うん)

以上です。

アナと雪の女王、老若男女問わずオススメできる作品だと思います。